アルザス・ワインが不人気に?
アルザス出身の商人が他の地域のとても安いワインをアルザス産ワインだと販売したことの他に、政治的・社会的要因などが加味され、十八世紀中葉にはアルザスのさしもの栄華に大きな騎りがみられるようになります。
たとえば一七四八年、太陽王ルイ一四世の曾孫に当たるルイ一五世が、ネーデルランドとの通商条約締結を祝って買付けた各地の銘柄ワインのリストには、あろうことかアルザス・ワインの名が抜けていました。
ネーデルランドが、ドイツやスイスとともに、アルザス・ワインの古くからの販路であったにもかかわらず、です。
では、積極的なブドウの新種導入や品質改良努力にもかかわらず、アルザス・ワインをここまで追いつめたもう一つの要因、すなわち政治的・制度的要因とはどのようなものであり、さらにアルザス・ワインがそこからどのように立ち直ったのでしょうか。
古くから人々に親しまれているワインを、今では通販でワインを買えるのですから、なんだか時代の移り変わりと、ワインの普遍性に感慨深くなります。